白蟻(シロアリ)の生態について調べてみました【画像付き】

害虫

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今日は、白蟻(シロアリ)のフェロモンと蟻道(ぎどう)についてご紹介していきます。

白蟻(シロアリ)のフェロモンについて


フェロモンとは、白蟻(シロアリ)の体から外に分泌される科学物質で、性誘引フェロモン・階級分化調節フェロモン・道しるべフェロモン・警報フェロモンの四つがあります。
このフェロモンのおかげで同じ仲間同士で反応するため統一的な行動が取れるようになっています。

性誘引フェロモン


有翅虫(ゆうしちゅう)が群飛し翅(はね)を落としたのち、メスはオスを誘引するフェロモンを分泌し、このフェロモンに反応したオスは一列になって行進します。
※有翅虫(ゆうしちゅう)とは、同じ種類の中で新しい巣(コロニー)を作るために飛ぶ能力を持ったもので、この有翅虫は全てが王や女王になります。

階級分化調節フェロモン

白蟻(シロアリ)の巣(コロニー)の中で生殖能力を持っているのは王と女王だけです。通常は、他の固体が生殖能力を持たないようにするフェロモンを王と女王は常に分泌しています。しかし王、又は女王のどちらか片方が死んでしまいフェロモンを分泌しなくなってしまうと、その抑制が解けてニンフや職蟻が副生殖虫に分化します。分化した後は、その副生殖虫が階級分化調節フェロモンを分泌して他の固体が生殖能力を持たないようにし、巣(コロニー)の社会生活を維持します。

道しるべフェロモン


白蟻(シロアリ)は腹部の下面から道しるべのためのフェロモン(足跡物質)を分泌し、歩行するときに地面に道しるべフェロモンをつけて仲間や自分の通路の道しるべにしています。
蟻道を構築する際も、探索する職蟻の付けた道しるべフェロモンに沿って作られます。

警報フェロモン


白蟻(シロアリ)を刺激したり、巣や蟻道を破壊すると一斉に警報フェロモン分泌して危険を仲間に知らせます。警報フェロモンは揮発性の物質で、兵蟻は頭を激しく床と天井に叩きつけて警報音を出し、イエシロアリの兵蟻は頭部の額腺から防衛物質でもある粘液を警報フェロモンとして分泌します。

白蟻(シロアリ)の蟻道について



蟻道とは、餌や水を求めて活動する時に明るい場所や風が当たるような場所をそのまま歩かないように白蟻(シロアリ)が作るトンネル状の道で、作られる場所や目的により形状が異なります。

蟻道の種類


離れた加害場所に通じている餌を取るための蟻道や水分を取るための蟻道、群飛のための蟻道などがあります。

蟻道を構築する材料


蟻道を構築する材料は、排出物、土砂、食物片などを唾液で練り合わせたものを使い、職蟻が粒子を積み重ね、打ち固める方法で作られます。
蟻道はもっとも近いところにある材料を使用するので、地面から離れた場所では土砂をほとんど含まない場合があり、蟻道の色も材料によって違ってきます。

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