シロアリについて
シロアリはゴキブリの仲間(ゴキブリ目シロアリ科)で世界中に約2900種類も存在していると言われています。
バッタ、セミ、ゴキブリなどと同じく幼虫からさなぎの時期を経ず、直接成虫になる不完全変態の昆虫にあたります。
シロアリの社会生活は、階級ごとに役割分担をして日々を過ごしています。
シロアリの階級
職蟻(しょくぎ)階級
役割:働きアリ
巣の約90%を占めています。
餌の搾取・運搬、巣の構築・修理・清掃、王・女王・幼虫・兵蟻(へいぎ)などの世話と食べ物を与える役割を担っています。
通常は職蟻として暮らしているが王や女王といった生殖階級が死んでしまった場合には、王や女王・兵蟻に分化(転職)する能力を持っている。
兵蟻(へいぎ)階級
役割:外敵からの防衛
巣の約7%を占めています。
孔道を通って侵入する外敵に噛みついて防衛をしています。特徴として頭部が大きく職蟻から口移しで食事をとっています。
生殖階級
役割:産卵
アリやハチと違い王と女王の対で必ず存在し、女王は最大で15mmまで成長します。
毎日数百の卵を産み、女王の寿命は15年以上とも言われています。
日本に存在するシロアリ
ここでは日本の建築物に影響を及ぼす代表的なヤマトシロアリとイエシロアリの比較をしていこうと思います。
ヤマトシロアリ
生息場所:北海道北部を除く全国
特徴:寒さには比較的に強く気温が6度以上あれば動きは鈍くなるが、床下が温かいなどの条件次第では冬場でも活動あり。水を運べないため、水回り付近の木材や湿気や雨漏り等により湿った木材・土の中で生活をしており、加害部分が巣となっていることが多い。
一つの巣には約2~3万匹生息しており、流動的に巣を変えていく。
毎年4月~6月頃の雨上がりの昼間に群飛。食害のペースは遅い。
ヤマトシロアリは25頭の職蟻からでも巣を再生することが可能と言われている。
イエシロアリ
生息場所:海岸線に沿った温暖な地域
特徴:寒さには弱いが気温が10度以上あれば活動あり。ヤマトシロアリと違い、食害のペースが速く土中に巣を造り水を運べるため乾いた場所でも湿らせながら蟻道を伸ばし途中に分巣を造っていく。
蟻道の範囲は最大半径100mに達することもあり、そのため被害は家全体に及可能性があります。
一つの巣には約100万匹生息しており、ヤマトシロアリとは違い巣は固定的。
毎年6~7月頃の夜間に群飛。
上記で分かる通り、イエシロアリの方が被害が広範囲に速く進んでしまうことが分かります。
今まで点検をしたことがない方や羽蟻を見かけたら、被害が拡大してしまう前に一度専門の業者に見てもらう事はとても大切なことですね。
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