本日は、以前から床下のメンテナンスをしているお客様からの紹介で、基礎のひびが前から気がかりだったとの事で相談をいただきました。
実際に点検してみると・・・
外で確認できたひび割れ2ヶ所
床下側から確認できたひび割れが6か所
外側に基礎の上には、綺麗に見せる為に仕上げでモルタルが薄く塗ってあり、基礎がひび割れていてもモルタルはひび割れないこともありますので、軽度なひび割れでは外側の基礎を見てもぱっと見ではひび割れの被害に気付かず、ひび割れが大きくなってから気づくことも多いですから実際の状況を調べるにはしっかり床下側から点検しましょう。
点検時の写真
表側の基礎はひび割れていないのに、床下側でひび割れている箇所がありました。
床下に湿気は少なく、基礎がひび割れる要因が考えにくいのでこういった場合は、地盤沈下でひび割れていることが多いですが、築32年なので地盤もこれ以上落ちることはなさそうなので、ここでしっかり補強してあげることで基礎の劣化を抑え、強度も回復させることが出来ます。
施工の様子
今回は、外周基礎全面にアラミド繊維シートを使用し基礎の補強工事
1階部分の床面積53.26㎡
施工数量は30㎝幅のアラミド繊維シートを使用し29.5m施工し、施工金額は849,600円でした。
プライマー塗り付け
基礎補強の作業では、如何に強度の高いアラミド繊維シートを密着させるかがとても重要で、この工程の後に塗りつける材料が確実に基礎に密着できるようプライマーを塗ります。
主剤1回目塗り付け
この作業で使用する材料は工業用の接着剤にも使用されるエポキシ樹脂製で、中には強度の高い炭素繊維(カーボン)が入っており。この後に張り付けるアラミド繊維シートを挟み込むように施工します。
なお、この材料は非常に粘度が高くローラーなどで施工出来ないため、ゴムベラを使用し均一な厚みになるよう作業します。
※すみません、主剤1回目の写真を撮り忘れてしまったので、下記は違う物件の写真を使用しています。
アラミド繊維シートの貼り付け
1回目の主剤の塗り付け後、乾く前にアラミド繊維シートを繊維になじむようアラミド繊維シートと主剤の間にある空気を抜く為脱泡ローラーを使用し貼り付けていきます。
主剤2回目塗り付け(仕上げ)
1回目と同様にゴムベラを使用しアラミド繊維シートの繊維の隙間に主剤が入り込むよう施工していきます。
ここでの作業(1回目の取材の塗り付けも同じ)でも、如何に主剤とアラミド繊維シートをなじませられるかがとても大事な作業です。
終わりに
ここ最近、全国で地震が多発しており、ネット上ではいつ大地震が来るのかなど専門家が警鐘を鳴らしています。
もちろん、気象庁は大地震の兆候は見られないと発表しているので、すぐに大地震が起きるとはいいがたいなとは思いますが、関東地方でも東京湾周辺、茨城県など警戒地域で地震が多発していますし、個人的には今後の備えとしてもまずは点検、状況に応じて基礎の補強工事をして頂く事がベターだなと感じています。
金額的に気軽に注文できる金額ではありませんが、寿命50年といわれる住宅の基礎を補強することで地震に関わらず、基礎の劣化を防ぎ長く安心して住める家にすることもできますので、気になる方はぜひ問い合わせてみて下さい。
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